spirits of Hula
ティとハラン
日本ではなかなか手に入らないティの代用として、ハラン(葉蘭)を使います。ハランは中国から入ってきたものですが、ティによく似たところがあります。まずは形。
葉の生え方は違いますが、葉の形が似ています。ハランも食物を包んだり、敷いて使うことがあります。
日本でも家に悪いものが入ってこないように家の周りにハランを植えていました。まだ、そういうお家をたくさん見かけます。
何かハワイと日本の考え方につながりを感じられますね。
ティ リーフ
英名:Ti ハワイ名:Ki
ティはポリネシア人によってハワイ諸島に持ち込まれ、人々は生活の中で多様に活用してきました。
根は焼いて食べたり、アルコール分のある飲み物になり、しなやかな葉はレインコートやサンダル、食物を包むためのラップ、さらに屋根を葺く材料としても利用されました。
また、心身を癒したり、邪心を払う力が宿る神聖な植物とされてきました。古代ハワイアンはティの葉でグリーンレイを作り、祭壇に捧げ、清浄や祝祷の儀式に用いていました。
この考えは今でもハワイの人々に変わらず根付いていて、フラ、特に神に捧げるカヒコを踊るときに身につけるレイや大会前の神聖なセレモニーでの捧げものに使っています。
ティは薬としても使われていました。
薬草として煎じて飲んだり、熱を持つ患部に葉を当て熱を冷ましたり、葉の新芽の先はお腹の薬でした。
他にも風邪薬や頭痛薬として用いられ、今でも民間療法として残るものもあります。
フラに関する部分では、レイやスカートに多く用いられています。
花を使わずに、ティなどの植物の葉だけで作るグリーンレイはレイの中でも最も神聖なもので、それを身につけることにより、自然からマナ(霊力)を引き出し、邪心を払うという意味があります。
グリーンレイは、ハワイでもほとんど店では売られていません。必要な分だけ山に摘みに行き、自分で編むのが基本です。そして、使い終わったら、感謝の心で摘んだ場所へお返しするのです。
Good-luck Plant
ティにはもう1つ「Good-luck Plant」という英名があります。厄を除き、幸運を呼び込む植物として家の周りに植える慣わしがこの名前の由来です。
学名は Cordylineterminalis、和名は「千年木」といいます。ピンクの花が咲いたところは、Cordyline terminalisとは – 植物図鑑 Weblio辞書に詳しく載っています。